「部活が原因なら、部活を辞めればいい」と考えるのは、とても自然なことだと思います。お父さまが早く解決してあげたいと思うのも、それだけ娘さんを心配しているからですよね。
ただ、娘さんが「部活を辞めればいい」という提案にも首を振るのであれば、今は「部活を辞めるかどうか」よりも、娘さんが何に疲れ、何を失ったように感じているのかを一緒に見ていく時期なのかもしれません。
中1という時期は、環境が大きく変わります。そこに、朝夕の練習や月2日ほどしか休みがない部活動が重なれば、本人が気づかないうちに疲れが蓄積してしまうこともあります。最初は楽しかったからこそ…、や、また、吹奏楽部のようにみんなで一つのものを作り上げる部活特有のチーム意識など様々な要因もあって、「辞めたい」と簡単には言えない気持ちもあるでしょう。友達との関係や、ここまで頑張ったのにという思い、「チームに迷惑をかけてしまうのは申し訳ない」という気持ちが隠れている可能性もあります。
ですから、お父さまが無理に話を引き出そうとしなくても大丈夫です。
「学校のこと、今は話したくないなら話さなくていいよ。でも、何かあったら聞くからね」くらいでも十分です。
週末に一緒に買い物をしたり、食事をしたり、テレビを見たり、娘さんが話さなくても同じ時間を過ごすことも大切な関わりです。学校の話をしない時間があることで、かえって娘さんが安心してお父さまと過ごせることもあります。
また、何か聞くときも、
「どうして学校に行けないの?」
より、
「最近、朝はしんどい?」
「学校のことを考えると嫌な感じになる?」
「今、一番困っていることってある?」
など、答えやすいところから聞いてみてもよいでしょう。答えが「別に」なら、「そっか。話したくなったらいつでも言って」と終えて大丈夫です。
お父さまが「母親のようには話せない」と感じておられることも、あまり気にしなくてよいと思います。
お父さまには、お父さまにしかできない支え方があります。
解決策を出すことも、決して悪いことではありません。ただ今は、「解決する人」よりも、「自分が話せるようになるまで待っていてくれる人」でいることが、娘さんにとって大きな支えになるかもしれません。
そして、学校や部活動については、娘さんの気持ちを確認しながら、担任などと情報共有しておくことも大切です。部活を辞めるのか、学校に戻るのかといったように何かを決めるではなく、まずは負担を減らしながら安心を取り戻す方法を一緒に探していけるとよいでしょう。
今すぐ娘さんから答えを引き出せなくても大丈夫です。
「お父さんは、あなたを何とか変えようとしているのではなく、あなたの味方でいる」
ということが娘さんに伝わることが、今のお父さまにできる、とても大きな支援だと思います。