このご相談を読んで、まず「これを不登校と呼んでいいのか」と悩まなくてもいいのではないかと思いました。
学校に行っていないという意味では、もちろん不登校という状態ではあります。でも、「学校に行っていない=学べていない」ということではありません。
娘さんは学校に行かなくなってからも、英語の原書を読んだり、プログラミングを学んだりしている。むしろ知的な活動は以前より活発になっているとのこと。
だとしたら、今考えたいのは「どうやって学校に戻すか」より、「この子が学び続けながら、人とつながれる環境をどう作るか」なのではないでしょうか。
一方で、「学校の勉強は必要ないから、このままで大丈夫」と簡単に考えてしまうのも少し違う気がします。
学校には学習以外にも、興味や価値観の違う人と出会ったり、人との距離感を学んだり、自分とは違う考え方に触れたりする機会があります。
娘さんにとって今足りないのは、もしかすると「学ぶ場所」よりも「知的な刺激を共有できる人」や「自分の話が通じる相手」なのかもしれません。
だから、必ずしも同年代の集団に無理に馴染ませる必要はないと思います。
例えば、プログラミングや英語など本人の興味のある分野を通して、年齢に関係なく話せる人と出会うことも一つです。オンラインでのコミュニティや、専門的な活動、興味の近い子どもたちが集まる場など、「同じ年齢」ではなく「同じ興味」を接点にして人間関係を作る方法もあります。
そして「同年代の子と話が合わない」ということ自体を、すぐに問題と考えなくてもいいと思います。
「みんなと違うこと」が本人にとって心地よいのであれば、それは個性として受け止めてもいい。
一方で、「本当は友達が欲しいけれど、話が合わなくて孤独」「自分を分かってくれる人がいない」と本人が感じているのであれば、そこには支援が必要です。
「集団に馴染めないから、馴染めるようにする」のではなく、「この子が安心していられる人や場所をどう増やすか」と考えてみてもいいのではないでしょうか。
そして、親御さんが心配すること自体も悪いことではありません。
ただ、「学校に行っていない」「同年代と馴染めない」という事実だけを見て心配するのではなく、娘さんが今、毎日をどう感じているのか、何を求めているのかを見てあげることが大切なのだと思います。
学校という一つの場所に合わなかったとしても、学ぶことをやめる必要はありません。
そして、人とのつながり方も「同じ年齢の子と同じ教室で」という一つの形だけではないと思います。
この子の場合、「学校に戻ること」をゴールにするよりも、「自分の知的好奇心を大切にしながら、自分と話の合う人や安心できる居場所を見つけていくこと」を、中学2年生の今の目標にしてもいいのではないでしょうか。