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回答 2件

感覚過敏の小3息子、学校にどこまで配慮を求める?

匿名さん

お子さん:小学3年生・男の子

小学3年生の息子についてご相談します。

自閉スペクトラム症の傾向があると言われていますが、診断名はまだついていません。感覚の過敏さが強い子です。

苦手なもの→教室のざわざわした音、チャイム、体育館の反響音、給食の匂い、特定の食感の食べ物、名札のタグ、水泳の授業。

学校に行けなくなったのは2年生の3学期からです。本人の説明は「頭がぐちゃぐちゃになる」でした。

家では落ち着いています。静かで、匂いも音もコントロールできる環境なら、勉強も普通にできます。つまり、学習能力の問題ではなく、環境の問題だと考えています。

学校にはイヤーマフの使用と、給食の量を減らすことをお願いして、それは認めていただきました。ただ、それ以上は「他の子との公平性が」という話になります。

合理的配慮という言葉があることは知っています。ただ、診断名がないと通らないのか、どこまで具体的に要求していいものなのか、線引きが分かりません。

学校に配慮を求める際、どういう根拠を示して、どう伝えるのが現実的でしょうか。また、環境が整えば戻れる子だと考えていますが、この見立ては甘いでしょうか。

カウンセラーの回答(2件)

ベストアンサー

ゴールド

山岸 佳織

公認心理師・精神保健福祉士・臨床発達心理士

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ご相談ありがとうございます。

息子さんが「頭がぐちゃぐちゃになる」と表現していたことからも、学校で受ける刺激がかなり大きな負担になっていたのではないかと思います。家では落ち着いて勉強できているのであれば、「できない」のではなく、「その環境では力を発揮しにくい」という捉え方は、とても大切です。

まず、診断名がないから配慮を求められない、と考える必要はありません。合理的配慮は診断名の有無だけで決まるものではなく、本人が学校生活でどのような困難を抱えていて、どのような調整があれば参加しやすくなるのかという具体的な状況から考えていくものです。

そのため学校には、 「ASDだから配慮してください」

という伝え方より、 「教室のざわつきやチャイムで強い負荷がかかり、『頭がぐちゃぐちゃになる』と訴えている。イヤーマフを使うと負担が軽減するため、音刺激への調整が必要だと考えている」

のように、①困っていること→②本人への影響→③有効だった対応を具体的に伝えると、学校側も検討しやすくなります。

「公平性」についても、同じことを全員にすることが公平とは限りません。必要な配慮をすることで、初めて他の子どもと同じように学習や学校生活に参加できる場合があります。

また、イヤーマフや給食だけでなく、チャイムの前後に静かな場所で過ごす、体育館での活動方法を工夫する、水泳への参加方法を調整するなど、刺激を減らすだけでなく、「どうすれば参加できるか」という視点で学校と一緒に考えてみてください。

そして、「環境が整えば戻れる子」という見立てについては、現時点では十分可能性のある考え方だと思います。ただし、環境を整えればすぐ元通りになる、とまでは考えず、安心できる環境の中で少しずつ学校とのつながりを取り戻していくイメージがよいでしょう。

息子さんの「頭がぐちゃぐちゃになる」という言葉は、わがままではなく、本人なりに限界を伝えていたSOSだったのかもしれません。

診断名を待つことだけを目標にせず、今分かっている困りごとを出発点に、学校と「この子が安心して参加するには何が必要か」を一緒に考えていくことが大切だと思います。

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シルバー

尾山さやか

社会福祉士・精神保健福祉士

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「頭がぐちゃぐちゃになる」という息子さんの言葉が、とても大事な手がかりなのではないかと思いました。

家では落ち着いて過ごせて、静かで匂いや音をコントロールできる環境なら勉強もできる。

だとしたら、「学校に行く気がない」のではなく、「学校という環境の中で受ける刺激が多すぎて、そこで過ごすこと自体が難しくなっている」という可能性を考えてみてもいいのではないでしょうか。

そして、診断名がまだついていないからといって、困りごとへの配慮を求めてはいけないわけではありません。

合理的配慮は、診断名だけを基準に一律に決めるものではなく、その子が学校生活や学習の中でどのような困難を抱えていて、どのような調整が必要なのかを個別に考えていくものです。

ですから、学校には「自閉症スペクトラムの診断があるので配慮してください」と伝えるよりも、

「教室のざわざわした音があると頭がぐちゃぐちゃになってしまう」

「体育館の反響音が強いと活動に参加することが難しい」

「給食の匂いや食感が強い負担になっている」

「イヤーマフを使うことで、教室にいられる時間が増える」

というように、「困っていること」と「どんな配慮があると参加できるのか」を具体的に伝えるほうが、学校とも話し合いやすいと思います。

また、「他の子との公平性」という言葉についても、少し考え方を変えていいと思います。

全員に同じものを与えることが、必ずしも公平とは限りません。

例えば、眼鏡をかけている子に「他の子は眼鏡を使っていないから外しなさい」とは言いませんよね。

必要な子が必要な道具を使うことで、ようやく同じように授業に参加できるのであれば、それは「特別扱い」というより、参加するために必要な調整と考えることができます。

イヤーマフも、給食の量を減らすことも、「楽をさせるため」ではなく、「学校で過ごすための環境調整」と捉えていいと思います。

そして、今後学校と相談するときには、「何をしてほしいか」だけではなく、「その配慮によって何ができるようになるか」まで伝えてみてください。

例えば、 「イヤーマフを使えば教室で過ごせる」

「体育館では音の少ない場所に移動できれば参加できる」

「給食は量を減らせば食べられる」

「水泳は見学や別の活動なら参加できる」

という形です。

「苦手なものを全部なくしてください」ではなく、「この調整があれば、この活動には参加できます」と伝えるほうが、学校側も具体的に検討しやすくなります。

そして、「環境が整えば戻れる子だと思う」というお母さんの見立てについて。

私は、十分可能性のある見立てだと思います。

ただ、「環境を整えれば必ずすぐ戻れる」とまでは決めなくてもいいと思います。

すでに学校に行けない状態が続いているので、本人の中に「学校は怖い・疲れる場所」という感覚が残っている可能性もあります。

だから、環境を整えたから明日から毎日登校、ではなく、

「まず学校の敷地に行けた」

「静かな場所で過ごせた」

「好きな授業だけ参加できた」

「先生と少し話せた」

というように、安心できる範囲から少しずつ戻していくことも考えていいと思います。

そして、今後もし学校との話し合いが「診断がついてから」「専門医の意見書が出てから」というところで止まってしまうのであれば、教育委員会や特別支援教育に関する相談窓口などに相談して、学校と一緒に支援方法を検討してもらう方法もあります。

何より、「学校に合わせるために本人が頑張る」のではなく、「本人が学べるように学校の環境を調整する」という視点を持ってほしいと思います。

息子さんが家で勉強できていることは、とても大きな情報です。

「学ぶ力がない」のではなく、「今の環境では力を発揮できない」。

もしそうなのであれば、まずは「どうすればこの子が力を発揮できる環境になるのか」を一緒に探していく。

それが、学校に戻るための最初の一歩になるのではないでしょうか。

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尾山さやか 先生に
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公開Q&Aの回答は、資格を持つカウンセラーによる一般的な情報提供です。お子さんを直接診ての診断・治療ではありません。 医療的な判断が必要な状態や、すでに主治医がいる場合は、その方針を優先してください。