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回答 3件

中2息子に高専を勧めていい?

みるくさん

お子さん:中学2年生・男の子

中学受験を半ば無理矢理させてしまい、一年で偏差値を20上げて難関校に入学したが、クラスのメンバーと合わず6月から行けなくなりました。

お父さんとお母さんが受験をさせなければこんなことにならなかった、勉強をすると受験の辛さが蘇って勉強ができない体になってしまった、と泣いて暴れることもありましたが、全て受け止めて悪かったところは謝り、ただ生きてくれていることに感謝しながら過ごしていると息子から最近相談がありました。来月の文化祭はいい機会だから学校に行ってみようかなと言うので、いいねと答えました。

ただ、勉強の進度が早く、高校でまた辛い状況になったら退学になるので、息子が昔から好きな機械がさわれる高専が近くにあるよという情報を教えたいです。

ただ、前に通信制の高校の話を出したら『お母さんはそこに入れたいんでしょ』と怒ったことがありました。勧めない方がいいのでしょうか。

カウンセラーの回答(3件)

ベストアンサー

ゴールド

山岸 佳織

公認心理師・精神保健福祉士・臨床発達心理士

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ご相談ありがとうございます。

息子さんが受験のつらさや、学校に行けなくなった苦しさを話してくれたのですね。

中学受験に向けて大きな努力を重ね、難関校に入学したものの、クラスの人間関係が合わず、学校に行けなくなってしまった。息子さんの中には、学校生活のつらさだけでなく、受験そのものへの苦しさや、ご両親への複雑な気持ちもあったのだと思います。

そのような息子さんの気持ちを受け止め、これまでの関わりについて謝りながら、今は「生きていてくれることがありがたい」という思いで過ごされてきたのですね。ご両親にとっても、苦しい時間だったのではないでしょうか。

そんな中、息子さん自身から相談があり、文化祭に行ってみようかなという言葉も聞かれたことは、うれしい変化だったと思います。

ご質問の、高専の情報を伝えてよいかという点について、私は、今すぐ進路の選択肢として勧めるよりも、まずは息子さんが自分の気持ちや希望を安心して話せる関係を大切にしながら、伝えるタイミングを待つことをお勧めします。

理由を3つお伝えします。

① 息子さんにとって、進路の話が「また親の希望を押しつけられること」と感じられる可能性がある

以前、通信制高校の話をしたときに「お母さんはそこに入れたいんでしょ」と怒ったのですね。

息子さんにとっては、学校をどうするかという話だけでなく、「自分の気持ちよりも、親の考える進路を優先されるのではないか」という不安があるのかもしれません。

もちろん、ご両親は息子さんの将来を心配し、少しでも本人に合う環境を見つけたいと考えていらっしゃるのだと思います。しかし、息子さんがそのように受け取る可能性がある以上、今は情報の内容以上に、「自分の進路は自分で考えてよい」「親は自分の考えを聞いてくれる」という安心感を積み重ねることが大切です。

② 文化祭に行ってみようという気持ちを、まずはそのまま大切にする

息子さんが「来月の文化祭はいい機会だから行ってみようかな」と話したときに、「いいね」と答えられたのは、とてもよかったと思います。

ここで大切なのは、文化祭に行くことを、学校復帰や今後の進路を決めるための一歩として扱いすぎないことです。

文化祭に行ってみて、楽しいと感じるかもしれません。反対に、疲れてしまったり、思っていたようには過ごせなかったりすることもあるでしょう。どちらであっても、その経験を息子さん自身がどう感じたかを大切にできるとよいですね。

例えば、行った後に話してくれたら、「行ってみてどうだった?」「どんな感じがした?」と聞き、本人の感想をそのまま受け止めてみてください。

学校に戻るかどうか、今の学校を続けるかどうかをすぐに結びつける必要はありません。まずは、息子さんが自分の気持ちを確かめる機会として見守っていけるとよいと思います。

③ 高専の情報は、息子さんの希望を確認してから伝える

息子さんが昔から機械に触れることを好きだったのであれば、高専は将来の選択肢の一つになる可能性があります。本人の興味や得意なことを生かせる環境を知っておくことは、決して悪いことではありません。

ただし、高専は専門的な学習や実習に加えて、数学や理科などの学習も必要になる学校です。機械が好きだから必ず合うとは限りませんし、学校ごとに学習内容や環境も異なります。

そのため、今は「高校でまたつらくなったら退学になるかもしれないから、高専も考えておこう」という保護者の方の心配を出発点にするよりも、息子さんが将来どんなことをしたいのか、何に興味があるのかを知ることから始めてはいかがでしょうか。

例えば、息子さんが機械の話をしているときに、

「昔から機械が好きだよね。今もそういうことに興味がある?」

と、進路の話に直結させずに聞いてみることはできると思います。

もし息子さん自身が将来の話をするようになったり、学校以外の進路について知りたいと言ったりしたら、

「そういえば、機械について学べる高専という学校もあるみたいだよ。もし興味があったら、一緒に調べてみる?」

と、本人が選べる形で伝えてみるのもよいでしょう。

その際には、「高専に行った方がいい」という意味ではないことを、言葉だけでなく、その後の態度でも示していくことが大切です。興味がないと言われたら、それ以上勧めずに引き下がることも、本人の意思を尊重する経験になります。

最後に、今のご両親にお伝えしたいことがあります。

息子さんは、受験のつらさが蘇って勉強ができないと話していたのですね。勉強することそのものが、受験の苦しい記憶と結びついている可能性があります。そのため、今は学力や進路を早く立て直すことよりも、息子さんが安心して自分の気持ちを話せることや、自分の興味を楽しめることを大切にしていただきたいと思います。

そして、文化祭に行ってみようと思えたことも、機械が好きであることも、息子さんの中にある大切な気持ちです。今すぐ進路につなげなくても、その気持ちを尊重してもらえる経験が、これから自分の将来を考えるための土台になっていくのではないでしょうか。

親としては、将来困らないように、少しでもよい選択肢を伝えておきたいと思うものです。そのお気持ちは自然なことです。ただ、今は「よい進路を見つけてあげること」よりも、「息子さんが自分で進路を考えられるようになるまで、安心して話せる関係を保つこと」を優先してもよい時期なのだと思います。

役に立った 1

山岸 佳織 先生に
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中学受験のことを、息子さんに泣いて責められても、全部受け止めて、悪かったところは謝り、「生きてくれていることに感謝する」という姿勢で向き合ってこられたこと、真摯に向かいあっておられること尊敬します。

これまでの誠実なお母さまの関わりがあったからこそ、息子さんは「文化祭に行ってみようかな」と、自分から相談できるところまで来られたのだと思います。

ご質問の「勧めない方がいいのでしょうか」については、結論から言うと、「勧める」のではなく、「情報として置いておく」形がよいと思います。

通信制の話で「お母さんはそこに入れたいんでしょ」と怒ったのは、通信制そのものが嫌というより、「また親に進路を決められてしまう」という怖さが出たのだと思います。

中学受験のときの、半ば無理矢理だった記憶と、重なっているのかもしれません。お母さまに悪意がなくても、親から出た選択肢は、「それを選ばせたいのだ」と受け取られやすいのです。ですから、中身が良いかどうかの前に、「誰が、どういう立場で出した話か」が大切になります。

そこで、高専の話を出すときは、次のような点を意識してみてください。

一つ目は、タイミングです。文化祭の前後は、息子さんにとって勇気のいる時期です。この時期に進路の話を出すと、「文化祭に行くのは、進路を決めるための試験なのか」と感じさせてしまうかもしれません。文化祭が終わって、落ち着いたころに、軽く触れるくらいで十分です。

二つ目は、伝え方です。「お母さんは、あなたに高専に行ってほしいわけじゃないよ。機械が好きだったよね、こんな学校もあるんだって、見かけたから知らせておくね」くらいの、短くて軽い一言にしてください。説明を重ねたり、メリットを並べたりすると、勧誘に聞こえます。そのあと、パンフレットや学校のホームページを、リビングに置いておく程度にして、返事を求めないでください。「興味があれば、見に行ってみたいと言ってね」で十分です。反応が薄くても、断られても、それは息子さんが「自分で選ぶ権利」を確かめている状態なので、受け流して大丈夫です。

三つ目は、息子さん自身が、動ける形にしておくことです。たとえば、オープンキャンパスや、学校説明会の日程を、「こういうのがあるみたい」と伝えるだけにして、行くかどうかは本人に任せます。行かなくても構いません。自分で調べたり、動画を見たりして、興味を持つかもしれません。「自分で見つけた」という感覚が、何より大事です。

もう一つだけ、率直にお伝えしておきたいことがあります。高専は、機械に触れられる魅力的な進路ですが、基本的に入学試験があり、5年一貫で、専門科目の進度も決して遅くありません。「勉強をすると受験の辛さが蘇る」という息子さんにとって、「楽な逃げ道」にはならない可能性があります。良い面だけを伝えて、あとで「話が違う」とならないように、現実的な情報も含めて、淡々と伝えるほうが、これまで築き上げてこられた信頼関係につながります。

また、今の学校で「高校に進んだとき、どんな条件で在籍できるのか」を、先に確認しておくことも、お母さまの不安を和らげます。

進級や内部進学の基準、出席や成績の扱い、別室や配慮の可能性など、学校に確かめておくと、「退学になるかもしれない」という漠然とした心配が、具体的な事実に変わります。この確認は、息子さんに知らせず、お母さまの側で行ってかまいません。

最後に、今の息子さんにとって一番大切なのは、「進路が決まること」より、「自分で動いてみようと思える気持ちが戻ってきていること」です。文化祭に行くと決めたこと自体が、大きな一歩です。当日、行けても、途中で帰っても、行けなくても、「行こうと思えたことがすごいね」と伝えてあげてください。結果ではなく、挑戦した気持ちを認めることが、次の力になります。

お母さまは、これまでしっかり向き合ってこられました。進路の情報は、あせらず、小さく、軽く置いて本人の選択肢のひとつにそっとおくのがよいと思います。

役に立った 2

はやし ゆか 先生に
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ブロンズ

春日里英

公認心理師・社会福祉士

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息子さんの気持ちが不安定なときにも、その気持ちにしっかりと向き合い、受け止めてこられたのですね。ご両親がそのように真摯に向き合ってこられたからこそ、息子さんも「自分の気持ちを分かってもらえた」と感じることができていたのではないでしょうか。

そうした積み重ねが、ご両親への信頼につながり、今回、息子さんの方から文化祭について相談してくれたのかもしれませんね。それはご両親にとっても、とても嬉しいことだったと思います。

これまで息子さんの気持ちを尊重しながら関わってこられた事は本当に素晴らしいと感じます。簡単なことではなかったと思いますし、よく頑張ってこられましたね。

今回のご質問については、息子さんの様子や気持ちを見ながら、本人の意思を尊重する形で提案してみてはいかがでしょうか。

例えば「進路を決めるのはあなた自身だから、必要であれば、知っている情報は伝えられるよ。どうしたい?」といった伝え方です。情報を伝えるかどうかも含めて、息子さん自身が選べるようにすることが、一つの方法かと思います。

思春期は、自分のことは自分で決めたいという気持ちが強くなり、心の自立に向けて成長していく時期です。親としては少しでも良い方向へ進めるようにと、つい情報を伝えたくなるものですが、本人の気持ちを大切にしながら、必要な情報や選択肢をさりげなく提示していくことが大切なのだと思います。

自分で選び決めたことであれば、たとえ思いどおりにいかないことがあっても、その経験を自分なりに受け止め、次の選択につなげやすくなります。ご両親が息子さんの意思を尊重することは、本人が自分の人生を主体的に考えていくための、大切な支えになるのではないでしょうか。

また、文化祭については、まずは「行ってみようと思えたこと」そのものを大切にしていただけたらと思います。息子さん自身が行ってみようと思えた気持ちや、自分で考えて決めようとしている姿を認め、温かく見守っていただけるとよいかもしれませんね。

どんなに小さなことでも、自分で考え、選び、決める経験を積み重ねていくことは、自信や自己肯定感を育み、自立への一歩につながっていきます。

ご両親が必要な時には支えながらも、息子さん自身が考え、決めていく力を信じて見守ること。そのような関わりが、これからの息子さんにとって大きな力になっていくのではないかと思います。

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春日里英 先生に
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公開Q&Aの回答は、資格を持つカウンセラーによる一般的な情報提供です。お子さんを直接診ての診断・治療ではありません。 医療的な判断が必要な状態や、すでに主治医がいる場合は、その方針を優先してください。